暮らしの達人バーバラ映子

コラージュによせて…

糊とハサミと広告の共演

2004年のある日、女の子が目覚めました。
ピカソの版画の葉書を見ていて、おもむろにハサミを取り、ゆっくりと誰かの家を造りました。
何軒の何軒も並べたらそれは空に浮かぶ街のようでした。
ピカソはきっと自分の絵が生き返ったと思って、喜んだのでしょう。そして彼女に、ピカソの楽しさがいつのまにか乗り移ってしまったのです。
次から次へとインスピレーションが湧いてきました。
机の上には、包装紙やグラビア誌の切れ端や広告やらがいっぱい集まってきて、私も生き返らせてと言い出しました。女の子は喜んで花や、鳥や、動物や、男の子や、女の子にしてあげました。
不思議なことに、鳥たちはみんな左向きです。きっと右のほうから幸せがやってくるのでしょう。
時計の写真を見ていたら、ひゅルるんという音と共に、宇宙の中へ時間が踊り出しました。
時計も一緒に踊り出し、もう始めも終わりもありません。
花のように何も考えず、鳥のように無邪気に、女の子は今日もハサミと友達です。

堀田早苗

堀田早苗略歴

1931年名古屋に生まれる。
16歳頃から絵を描き始め、1958年にアメリカ、カトリックライフ誌に木版画が紹介される。
愛知学芸大学(現愛知教育大)を卒業。
油絵を経て、木版画に転向。国画会、日本版画協会などに出品。
個展のみにて作品発表の傍ら、画文集「じーじのおはなし」、版画絵本「ママえほんよんで」「ゆかいななかまたち」言葉のない絵本「なにしてるのかな」などを作る。
バーバラ映子の良き夫である。

profile

写真 本名:堀田映子
現サハリン生れ。20歳で結婚し一男四女を授かる。子育てをしながら32歳頃より仕事をはじめる。
映画のキャンペーンなどの企画、自主制作番組でのアシスタントを経験。 生死をさまよう大病後、市販化商品の普及、商品開発のノウハウを濃縮し覚える。
ダイエー創業者の中内功社長に出会い、ダイエーに移る。女性の目から見た売り場に対するアドバイスや商品開発に従事。退職後は自由な立場で母校の病院でボランティアや地域の文化活動に参加。現在に至る。